オンワードオークスのこと

社会人スポーツが次々とプロ化していく中、アメリカンフットボール
だけは日本人に馴染みが薄いせいか、プロ化に踏み切れずに
いる…ジャパンXリーグ(エックスリーグ)として社会人のクラブチーム
実業団チームの試合は組まれてきたが、その運営はプロを目指す
ものではなかった(現在もそうだと思う)

そんな最中、一つの歴史あるチームが突然28年の歴史に
幕を下ろすことになった「オンワード オークス」である
1980年発足、まだXリーグという名が無い社会人リーグ時代、
1991年には念願のライスボウルを制覇し日本一を獲得した
こともある名門チームである

オンワードオークスにおける「奇跡」はその運営にも見られる
なんとアメフト経験の一切ない、オンワード樫山の人事課長
が監督を務め、そのまま日本一になったのだ

また日本で最初に米国人のコーチを招聘し本場のアメリカン
フットボールの実践的戦法、コーチングを日本に導入した
チームでもある

その名物人事課長「野田俊行」さんに、僕は拾われたと
いっても過言ではない。オンワード樫山の入社試験を
受け、第5次試験まで行ったものの試験通過の連絡は
なかった(当時、合格倍率は60倍の超難関だった…)

連絡があるはずだったのは土曜日の夕方。待てど暮らせど
連絡は無く、落胆したものの翌日は日曜日、月曜日も祭日で
2連休…悶々とした時間が過ぎていたが、火曜日の朝、いても
たってもいられなくてオンワード樫山(当時は樫山株式会社)
の本社ビル前に僕は立っていた。

今すぐにでも入って行きたい衝動を抑えながら本社ビル前の
電話ボックスに入り、人事課に電話をし、「先週、入社試験の
第5次面談をうけた明治大学のicchanと申します、御連絡
いただけなかったのが残念なのですが、なぜ、どういうところが
ダメだったのか、参考までにお聞かせいただきたいのですが…」
と伝えた

すると電話が人事課長に代わり(あ、野田さんだ…)「え~と…
今調べてみたんだけど、あなたはホントにボーダーライン上に
いたんだねぇ…ギリギリの点数で落ちてるんだね…わかりました!
今日は逢えませんが、明日第2陣の5次面談があります。
明日もう一度面談を受けなさい。そこで残ったら採用します」
と言ってくれたのだった

まさに起死回生の一言!嬉しくて泣き出しそうだった。何度も
「有難うございます!」と言ってその日はそのまま帰った。
翌日の面談で野田課長からの質問は一言だけ「あなたは
当社に入ったらどんな社員になりますか?」僕は夢中で
「絶対、損はさせません!」と答えた。

あの時、ニコっと笑った野田さんの顔がいまだに忘れられない

もちろん、その面談で合格。その後、僕が会社にどれだけ
の利益を残したか?については知る由もないが、就職情報誌
などのインタビュー、先輩訪問などの企画や新人を連れて
富士山の裾野で合宿研修を行なう際のトレーナーなど、野田さん
に引っ張り出されて良く使われたものだった。

そんな「恩人」野田課長が率いるチームだからもちろん僕も
応援した。応援しまくった。その勢いで応援団長もやったくらいだ。
1991年のライスボウルで日本一になった時、僕は東京ドームの
オークス応援席で団長として大声を張り上げていたんだ。

「GO!GO!OAKS!」 「GO!GO!OAKS!」

今でもその時着ていた応援団用のトレーナーは持ってるよ…

会社を辞めてBARを開いたり愛媛に移ったりしてからは若干
疎遠になってしまったけれども新聞やインターネットを通じて
オークスの勝敗は見てきた。途中すかいらーくと合同で
オンワードスカイラークスになった時期が7年間。2008年に
またオンワードオークスに戻ったのが個人的には嬉しかったり
した。

しかし12月18日のプレス発表で突然、オンワード樫山は2008年
限りでオークスの支援を止めると発表。事実上の解散宣言となった。
不況のあおりとひとことで済ませて欲しくない。メンバーへの告知は
プレス発表の2日前だったらしい。少なくとも選手、スタッフのチーム
にかける情熱を理解していたならば支援中止でも何か手をうつ
(例えば別の受け入れ先を探すとか…)もしくは話し合う時間をとって
欲しかったと思う。

僕の同期入社にも沢山のフットボールプレイヤーがいた。
彼らが試合で活躍するたびに胸が躍った。1年後輩に
日大出身の天才QB(クオーターバック)といわれた山田
がいた。そんなスタープレーヤーを身近に感じられる自分が
嬉しかった。東京ドームを包み込む熱狂の中に居られる
自分が誇らしかった。応援するというのはこういうことなんだ
と体感できたんだ。

今、オンワードオークスの選手たちは自力再建の道を
探って活動しているという。

元オンワードオークスメンバーによるチーム再建への挑戦ブログ
◆是非クリックして見てあげてください◆



何か、僕にできることはないか?
ブログで紹介し、気持ちで応援することくらいか?
今の選手たちのことは僕は全然しらないが
あのときの「熱」が僕を応援する気持ちへと
駆り立てる。僕に出来ることをしていきたいと思う


Posted by icchan. at 2009年01月14日11:19

この記事のコメント

大企業と言われる会社が
F1やラリーやモトGPなどから
撤退などなど、楽しくない話が
沢山でてますが
いろいろな煽りをうけてますね

私は神戸にいた時期があり
アメフト=ワールドのイメージがありました(余談)

全ての企業が大打撃を受けたわけではないはずだし
市民運営なんて事はむりなのか?(無知でしょ)
それから、連盟(協会)はどんな判断なんでしょうね

いろいろな事がらの
維持は大変たろうが
維持することで未来にむける夢や希望になると思う
Posted by アンリミ at 2009年01月14日 13:14
オークスの話は前にしてもらったよね!オレがアメフトのルールが分からないから教えてもらった時にね☆
しかしだね..オンワード辞めてBARをオープンさすなんて(汗)オレには考えれないなぁ・・・入りたくても入れないトコだしさ~マジで!
まっ、全盛期のNOVA辞めてBARオープンさせたオレも周りから「考えられねぇ」って言われたけどね..icchanの比較にはならないけどね(笑)
Posted by Cマス. at 2009年01月14日 14:05
あなたの熱い気持ちがよく伝わりました。時代をうらんでもしょうがないですが、残念です。
Posted by ほうじん. at 2009年01月14日 16:53
>>アンリミさん
そうですね。良い話はあまり流れてきませんね。
バスケットのBJリーグが当初予定の6団体から12団体
に倍増したのもバスケットは経費が安く上がり、選手の
年俸も上限制度を設けていて参入しやすいからだとか。
今回のこと、協会は即受理したそうで、そこらへんも
アメフト業界?の閉鎖性(話が内々で出来ていたり
オープンになっていない)の表れではないかとも思ったり
します。会社が倒れては元も子もないのですが、
アメフト選手のみならずスポーツを志す人たちの夢を
断ち切ってしまうようなことはして欲しくないですね。

>>Cマス
そうね!アメフトの解説をしたことあったよね。
パッと見ただけじゃあのスポーツはわからないもんね。
どこがラグビーと違うの?とかなんでしょっちゅう止まる
の?とか…わかったらすごく面白いスポーツなんだよね
アメリカ人の熱狂が僕には少しだけわかります。
職を変わったのは若気の至りもあり、タイミングもあり
でした。でもあの時に思い切っていなければ今の僕も
ないわけでね…マスターの選択も結局は今の基礎に
なったわけでしょ。

>>ほうじんさん
時代はしかたないけど、僕のいた会社のやり方が
ちょっと冷たすぎるんじゃないかな?って思って
熱くなっちゃいました。もちろん、今は自分も会社経営
に関わっているので無駄な経費、無理なサービスは
ナンセンスであるとも思っています。しかし、今まで
オークスを支えてくれたファンはオンワードに対して
どんな感情を抱くでしょうか?業績を悪化させるだけ
でなく、企業イメージを損なって最悪の結果にならな
ければ良いが…とも思うのです。
Posted by icchan. at 2009年01月14日 17:18

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